事業資金を調達したい場合は融資を利用するのが一般的です。しかし急いで資金調達をしたいとき、あるいは融資の審査に通らないときはファクタリングの活用もおすすめです。
この記事では、融資とファクタリングの違いや、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
融資とファクタリングの違い
融資・ファクタリングいずれも、資金調達方法の一種という点で共通していますが、融資は銀行や消費者金融、信販会社などからお金を借りること、ファクタリングは売掛債権を売却して現金化する方法を指します。融資とファクタリングの違いを表にまとめたので参考にしてください。
【融資とファクタリングの違い】
融資 | ファクタリング | |
---|---|---|
資金調達可能額 | 数百万〜数十億円 企業の規模や業績で異なる |
数万〜1億円 ただし売掛債権額が上限 |
資金調達までの期間 | 1週間〜3ヶ月 | 即日〜1週間 |
審査のポイント | 自社の信用力や返済能力 | 売掛先の信用力 |
返済期間 | 1ヶ月〜10年 | 10〜20日 |
手数料・金利 | 2〜6% | 2〜18% |
返済方法 | 分割払いも可能 | 一括払い |
追加の資金調達 | 審査が必要 | 基本的に売掛債権があれば可能 |
取引先への通知 | なし | 3社間ファクタリングの場合はあり |
会計上の扱い | 売掛金の減少・現金の増加 | 負債 |
以下、各項目について詳しく解説していきます。
資金調達可能額
ファクタリングの資金調達可能額が数万円~1億円程度であるのに対し、融資は数百万~数十億と資金調達可能額が大きい傾向にあります。
また、ファクタリングは売掛債権を売却する資金調達方法のため、そもそも売掛債権がなければ利用できません。ただし売掛債権さえあれば、限度額に上限を設けていないファクタリング業者もあります。
なお、ファクタリングで受け取れる金額は、売掛債権額×掛目から各ファクタリング業者の手数料を引いた金額となります。
資金調達までの期間
融資は企業が用意した財務書類や事業計画書などの審査を行うため、融資までに1週間~3ヵ月と時間がかかります。
ファクタリングの場合、売掛債権を買い取るだけのため審査がスピーディに終わる傾向があります。利用者とファクタリング業者が直接契約をする2社間ファクタリングであれば即日~5日程度、売掛先を含めた3社間で契約をする3社間ファクタリングの場合は1週間程度で資金調達が可能です。
審査のポイント
融資ではすでに借入額が多い、業績不振で返済余力がない、長期滞納をしているなど利用している側に問題があると審査に通らない可能性があります。
一方、ファクタリングは取引先の売掛金がファクタリング業者への返済原資になるため、審査で重視されるのは売掛先の信用力です。自社の信用力に不安がある場合でも審査に通る可能性があります。ただしファクタリングは、売掛先が売掛金を支払う余力がないと判断されると、審査に通らないこともでため注意しましょう。
返済期間
融資は借入金額や目的で異なりますが、1ヵ月~10年かけて返済をしていきます。ファクタリングは2社間ファクタリングの場合、売掛債権が入金されたら、おおよそ10~20日以内にファクタリング業者に返済するのが一般的です。
3社間ファクタリングの場合は、ファクタリング業者と売掛先が直接やりとりをするため返済不要です。ただし当然ですが、売却した売掛債権額が自社の口座に入金されることはありません。
手数料・金利
融資の場合、企業の信用力にもよりますが年利2~6%が一般的です。ただしより柔軟に利用できるビジネスローンの場合、2~15%とやや金利が高い傾向があります。
ファクタリングは手数料という形で、買取代金から差し引かれますが、2社間ファクタリングで8~18%、3社間ファクタリングで2~9%が相場です。
2社間ファクタリングは取引先から入金された後、利用者がファクタリング業者に返済してくれない可能性があり、ファクタリング業者にとってはリスクが高い取引です。そのため2社間ファクタリングよりも、3社間ファクタリングのほうが手数料が安めです。
返済方法
融資は自身の経営状況に合わせて分割で返済をしていきます。一方、ファクタリングの返済方法は、一括返済のみです。
返済方法については、融資のほうが柔軟性が高いと言えるでしょう。なお3社間ファクタリングの場合、ファクタリング業者が直接、売掛先から回収します。
追加の資金調達
融資は新たに事業計画書や財務書類を審査して、追加融資をしても問題ないと判断すれば追加融資が受けられます。ただ前回の融資からあまり期間が経過していないうちに融資を申し込んでも、審査に通りにくいでしょう。
ファクタリングの場合は、まだ譲渡していない売掛債権があれば、前回の資金調達から日数が経過していなくても、追加の資金調達が可能です。
取引先への通知
融資の場合、取引のなかで取得した顧客に関する情報を、みだりに第三者に開示しないという「守秘義務」があるため、融資について取引先に通知をすることはありません。
しかしファクタリングは契約時に取引先がかかわる3社間ファクタリングの場合、取引先にファクタリングの利用を知られてしまいます。
ただし2社間ファクタリングでも、債権回収でトラブルがあると売掛先に通知が届く可能性があります。
会計上の扱い
ファクタリングは売掛債権という資産をファクタリングに譲渡する取引です。利用すると資産が減少しますが、負債が増えることがありません。そのため、貸借対照表を綺麗に見せれる「オフバランス」の効果があります。
一方、融資はお金を借りるため、利用すると負債が増えることになります。
融資のメリットとデメリット
融資はファクタリングに比べて調達コストが安く済む反面、審査に時間がかかる傾向があります。以下、融資のメリット・デメリットについて解説します。
融資のメリット
銀行融資なら、低金利で利用できるため資金調達コストがファクタリングよりも抑えられます。ただしビジネスローンの場合、ファクタリングの手数料とあまり変わらないかもしれません。
また、融資は事業計画書の内容や財務体質が評価されれば、大きな金額の融資が受けられる可能性があります。
融資のデメリット
融資は資金繰り表や財務書類から、会社の経営状況や返済能力などを判断するため、審査に時間がかかります。すでに借入金が多い、あるいは返済能力がないと判断されると、審査を断られることもあります。
また融資を利用すれば、返済期間になったら利息を付けて返済していかなければなりません。
ファクタリングのメリットとデメリット
次にファクタリングのメリット・デメリットも紹介します。ファクタリングは審査が早い、一般的や融資では審査に通らないケースでも利用できる反面、悪徳業者にも出会いやすいというデメリットがあります。
ファクタリングのメリット
ファクタリングは売掛先の信用力を重視するため、審査項目が少なく、審査スピードが早いという特徴があります。ファクタリング業者によっては、即日資金調達が可能です。
また自社が赤字決算など一般的に融資が厳しいケースであっても、ファクタリングなら売掛先に信用力があれば資金調達ができます。
仮に売掛先が倒産して売掛金が回収不能になったとしても、ノンリコース(償還請求権なし)のファクタリング契約なら、回収リスクはファクタリング業者が負うという点も利用者のメリットと言えるでしょう。
ファクタリングのデメリット
ファクタリングは融資よりも手数料が高い傾向があります。またファクタリングは、売掛債権に掛目を乗じて、ファクタリング業者の手数料を差し引いた金額が支払われます。そのため繰り返し利用すると、手元の現金が目減りしてしまい、かえって資金繰りを悪化させてしまうかもしれません。
ファクタリングは金融機関のように金融庁に登録を受ける必要がないため、悪徳業者に出会う可能性がある点もデメリットと言えるでしょう。
手数料が相場に比べて極めて高い、会社の住所や電話番号が不明、ウィズリコース(償還請求権あり)の契約を締結しようとするといった業者との取引は注意してください。
まとめ
ファクタリングは売掛債権を売却することで資金調達をする方法、融資は金融機関からお金を借りる資金調達方法で、どちらにもメリット・デメリットがあります。
赤字決算など一般的に融資に通らない可能性が高い、即日融資などスピーディに融資を受けたい人はファクタリングがおすすめです。
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