ビジネスローンは、個人事業主が資金調達をするときの選択肢の1つです。この記事では、個人事業主が利用できるビジネスローンや利用するまでの流れ、注意点を紹介します。
ビジネスローンとは
ビジネスローンとは、法人や個人事業主が事業用資金を借りるためのローンを指します。開業資金や運転資金、設備資金など個人事業主は、さまざまなシーンで資金が必要になる場合があります。
事業用資金を借りる方法として真っ先に思い浮かぶのが、金融機関からの融資でしょう。
しかしビジネスローンは、金融機関からの融資に比べ金利が高い反面、審査が早い傾向があります。
個人事業主が利用できるビジネスローン5選
個人事業主向けのビジネスローンは、銀行や信販会社などの金融機関で取り扱っています。以下、代表的なビジネスローンを5つピックアップして紹介します。
GMOあおぞらネット銀行
GMOあおぞらネット銀行のビジネスローン「あんしんワイド」の特徴は、一般的な金融機関では融資を受けるのが難しい創業初年度の個人事業主も、対応している点です。
決算書の提出が不要で、同行あるいは他行口座の2ヶ月分の入出金データで審査を行うため、申し込みから借り入れまでオンラインで完結します。
年利 | 0.9〜14.0% |
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借入限度額 | 初回契約時最大1,000万円 |
担保 | 不要 |
保証人 | 不要 |
融資スピード | 最短2営業日程度 |
AGビジネスサポート「事業者向けローン」
AGビジネスサポート「事業者向けローン」は、消費者金融で知られているアイフル社が運営するビジネスローンです。確定申告に営業所得や不動産所得、農業所得のいずれかの記載があれば利用できます。
現在の事業の状況を見て融資を検討してくれるため、赤字決算でも利用できる可能性があります。
またインターネット・郵送・来店・訪問など、いろいろな申込方法が用意されているのも嬉しいポイントです。業務で忙しい方は外出しなくても申し込めるインターネットや郵送、対面で手続きをしないと不安という方は来店や訪問など、自分に合った申込方法が選べます。
年利 | 3.1〜18.0% |
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借入限度額 | 1,000万円 |
担保 | 不要 |
保証人 | 原則不要 |
融資スピード | 最短即日 |
セゾンファンデックス「個人事業主専用カードローン」
セゾンファンデックスは個人事業主向けに、不動産担保ローンやリースバックなどさまざまな商品を扱っています。
無担保・保証人不要の「個人事業主専用カードローン」も扱っており、業歴1年以上で、確定申告書が提出できる個人事業主なら利用可能です。またメガバンクや主要な地方銀行、コンビニのATMなら、手数料無料で借り入れ・返済ができます。
年利 | 6.5〜17.8 |
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借入限度額 | 500万円 |
担保 | 不要 |
保証人 | 不要 |
融資スピード | 非公開 |
オリックス・クレジット「VIPローンカード BUSINESS」
VIPローンカード BUSINESSは、ノンバンク系大手、オリックス・クレジットが提供しているビジネスローンです。申し込みから最短60分で審査が終わり、即日融資が受けられます。郵送物や申込書の記入も不要。Web完結で申し込めます。
またVIPローンカードBUSINESSの契約者は、レンタカーサービスやホテルといったオリックスグループが展開するサービスが優待価格で利用できます。
年利 | 6.0〜17.8% |
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借入限度額 | 500万円 |
担保 | 不要 |
保証人 | 不要 |
融資スピード | 審査60分、融資最短即日 |
PayPay銀行ビジネスローン(個人事業主向け)
PayPay銀行のビジネスローンは原則、書類提出なしで申し込めるため、開業したばかりの個人事業主でも利用可能です。また申し込みから借り入れ、返済まで、スマートフォンだけで完結できます。
年利 | 1.8〜13.8% |
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借入限度額 | 1,000万円 |
担保 | 不要 |
保証人 | 不要 |
融資スピード | 審査60分、融資最短即日 |
個人事業主がビジネスローンを利用するまでの流れ
個人事業主がビジネスローンを利用する流れは以下の通りです。
1. 申し込み
2. 審査
3. 契約
4. 融資実行
金融機関によって異なりますが、ビジネスローンは郵送、インターネット、店舗といった申込方法があります。郵送は書類のやり取りで時間がかかるため、急ぎで融資を受けたい個人事業主は、インターネットや店舗で申し込みましょう。
またビジネスローンは、必要書類を提出後に各金融機関が実施する審査に通過しなければ利用できません。
ビジネスローンの審査では、主に本人確認書類と、確定申告書や決算書など事業に関する書類が必要です。
【本人確認書類として認められるもの】
・ 運転免許証
・ パスポート
・ マイナンバーカード
など
【事業に関する書類として必要なもの】
・ 確定申告書
・ 決算書
・ 資金繰り表
など
審査が早いビジネスローンであれば、即日融資も可能です。
個人事業主がビジネスローンを利用するときの注意点
ここでは、個人事業主がビジネスローンを利用するときの注意点を紹介します。
審査に落ちる可能性がある
ビジネスローンは必ず審査があります。提出書類をもとに金融機関が審査を行い、基準を満たさなければ融資を受けることができません。
金融機関で審査する内容は、主に申し込んだ個人事業主の信用情報と返済能力の2つです。
すでにビジネスローンを利用していて、多くの借り入れがあったり、長期間返済が滞っていたりすると審査に通るのは難しいでしょう。事業ではなく、個人で利用しているクレジットカードやカードローンの利用額や返済状況も、ビジネスローンの審査に影響します。
また確定申告書や決算書の内容から、返済が難しいと金融機関が判断した場合も審査には通らないでしょう。赤字決算でも融資してくれる金融機関もありますが、最終的に事業内容や将来性などを含めて総合的に判断されます。
金利が高い傾向がある
ビジネスローンは一般的な銀行融資よりも、審査が早く、融資を受けやすい傾向があります。しかしその反面、銀行融資に比べると金利が高めです。利用額は必要最低限にとどめるか、極力早めに返済できる計画を立てておきましょう。
またビジネスローンを利用していると、銀行から「わざわざ金利が高いビジネスローンを利用しなければならない個人事業主」というイメージを持たれ、銀行融資の審査に通りにくくなる可能性があります。
銀行融資を検討している個人事業主は、本当にビジネスローンを利用する必要があるか、慎重に検討しましょう。
個人事業主が利用できるビジネスローン以外の資金調達方法
個人事業主の資金調達方法は、ビジネスローンだけではありません。万が一資金が不足したときのために、ビジネスローン以外の選択肢も見ておきましょう。
金融機関からの融資
銀行や信用金庫・信用組合から融資を受けて、資金を調達する方法です。個人事業主は一般的に地方銀行や信用金庫・信用組合を通じて保証付き融資を利用するのが一般的です。
金融機関の融資には、銀行と事業主が直接取引をするプロパー融資と、信用保証協会が保証する保証付き融資があります。
仮に個人事業主が返済不能となった場合、保証付き融資は事業主に代わって債務を弁済しますが、プロパー融資は銀行が直接損失を被ります。そのため、保証付き融資のほうが比較的融資を受けやすいでしょう。
金融機関の融資は比較的低金利で融資が受けられる反面、審査に時間がかかります。即日融資を受けたい個人事業主には向いていないかもしれません。
補助金・助成金
補助金・助成金は、国や地方公共団体、民間企業などから支給されるお金のことです。ただし誰でも利用できるわけではなく、補助金・助成金ごとに定められた要件を満たしていなければなりません。
助成金は多くの場合、要件を満たせば利用可能です。しかし助成金は採択件数や予算が決まっていて、要件を満たしていても利用できないことがあります。
補助金や助成金は返済不要ですが、要件を満たしているかを確認が必要なため、審査に時間がかかります。
クラウドファンディング
クラウドファンディングは、インターネットを活用して多くの支援者から小口資金を集める資金調達方法です。
クラウドファンディングは主に、以下の4種類に分けられます。
・購入型:支援者へのリターンとして自社のサービスや商品を提供する
・寄付型:支援者が寄付をする
・株式投資型:非公開株を支援者に提供する
・融資型:融資が必要な事業主に融資をする
クラウドファンディングは、支援者から事業性が認められれば、十分な資金調達が可能です。しかし支援者から事業について支持されなければ、資金がほとんど集まらない可能性があります。
ファクタリング
ファクタリングは、売掛債権を売却することで資金を調達する方法です。ファクタリングはあくまでも売掛債権の売却なので、利用しても信用情報に影響することがありません。
またファクタリングを利用する際も審査がありますが、ファクタリングの審査は利用者よりも売掛先に信用度が重視されます。そのため利用者の個人の信用情報に問題があったり、赤字決算であったりした場合でも、利用できる場合があります。
即日で買取代金を振り込むファクタリング業社もあるため、急ぎで資金調達をしたい個人事業主に向いています。ただし手数料が高いため、最初から1社に絞るのではなく、複数社から見積りを取り付け、買取額を比較することが大切です。
まとめ
ビジネスローンは金融機関によっては即日融資が受けられるため、急ぎで資金調達をしたい個人事業主に向いています。しかし審査があり、返済能力や信用情報に問題があると利用できない可能性があります。
急ぎで資金調達をしたい個人事業主は、ファクタリングがおすすめです。ファクタリングは利用者ではなく、売掛先の信用力が重視されるため、信用情報や返済能力に問題がある個人事業主でも利用できる可能性があります。
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